こんにちは! カレー大好き、こぎー(fa-instagramInsutagramfa-link・fa-twitter-squareTwitterfa-link)です。
以前、「補色を含んだ写真は美しく感じやすい」と記事にしました。言うならばカレーのルーとご飯の対比のお話みたいなものです。
ですが今回は補色を明るさに作用させて、レタッチのときに空気感を作る方法になります。
まさにカレーに隠し味を忍ばせて、カレーの香りと味を引き立たせるお話みたいなものです。
Lightroomの「明暗色別補正」は補色を隠し味にするのに打ってつけで、このひと手間を加えることで写真の出来がワンランクぐらい上達するほどヤバイです。(語彙力!)
意味が分からないと言う理由で、レタッチのときに無視している人が意外と多い機能です。
ヤバイぐらいもったいないです。
明暗色別補正とは
明るいところ(ハイライト)と暗いところ(シャドウ)に任意の色合いを追加できる機能です。
あかるいところを黄色味を帯びさせたり、暗いところだけ青や緑など色味をつけたりできるため使いかた次第で、アンニュイだったりスッキリ感など雰囲気を調整しやすいです。
ホワイトバランスと少し似ているのですが、ホワイトバランスは文字通り白色の基準になる色温度のバランス位置を調整するものです。
なので全然用途が違っています。ホワイトバランスだと全体に色温度の変更が作用しますが、明暗色別補正ならば隠し味のように調整ができます。
今回はこの写真を明暗色別補正で雰囲気を変えてみましょう。
こいつをチョチョイとして、、
ハイライトに黄色、シャドウに青の補色を入れてます。イメージとして明るい部分(通路の入り口や視線が外へ出るための目印になりそうな部分など)が黄色の暖色で安心感がでて、青で奥深さがでればとレタッチしています。
この写真のように青を強めにしてInstagramのフィルタみたいにもできます。
Ligthroomで明暗色別補正をつかってみよう
無視されがちな明暗色別補正ですが、現像画面を開いているときの右側のメニューの上から5番目にしっかりあります。
HSL/カラーの下ですね。普段、タブを閉じていると気付きにくそうな位置にいます。
編集画面の説明です。
3つの調整部に分かれてます。
①ハイライト(色相、彩度)
・色相
ハイライトの部分に付加したい色相(色味)を選びます。
スライダーバーを横に動かして選択することができます。値は0~360まで選ぶことができて、赤を0にして色相環を一周しています。
・彩度
ハイライトの部分に付加したい色相(色味)の濃さ選びます。
色相同様にスライダーバーを横に動かして選択することができます。値は0~100まで選ぶことができて、0だと効果なしで100だとかなり濃く補正をかけることができます。
ちなみにハイライトの名称の右横にある四角をクリックすると視覚的に色相と彩度を選べるウィンドウが開きます。ウィンドウ内にマウスを持っていくとスポイトに変わります。その状態で好きな色を選んでクリックするとハイライトの色相と彩度に自動でセットされるので便利です。
②バランス
ハイライトとシャドウを設定した後に、このスライダーバーをグリグリすることで、ハイライトとシャドウを区別するための明るさの位置を調整できます。
-100~+100まで選択できて、マイナスほどシャドウの影響が強くなり、プラスほどハイライトの影響が強くなります。
バランスの移り変わりです。-100から+100まで20ずつ変動している様子です。誤って青の彩度が100で、黄色が60ぐらいに設定してしまったので青が強く出ていますが、この絵だとハイライトが黄色でシャドウが青です。
バランスのを調整することで色相をハイライト寄りか、シャドウ寄りかを設定できます。
③シャドウ(色相、彩度)
そして、シャドウの設定です。
基本、ハイライトと同じなので省略します。設定的にハイライトの項目の下にあってもイイと思うのですが、なぜかバランスの項目の下です。説明も省略されるしシャドウさん、どんまい。
この3つの設定をしてさっきの写真をレタッチしています。
明暗色別補正のコツ
彩度はほんの少し上げるだけで大丈夫
僕は風景をよく撮っているのですが、基本は自分のイメージ通りに細かく仕上げるために、ほんの少しのエッセンスのような微調整として使用することが多いです。
あまりにも上げすぎると、補正が強すぎる色のバランスの悪い写真ができてしまいます。
ときにはイメージしたとおりにするために強めに補正をかけることもありますが、風景だと不自然すぎると気持ち悪く感じてしまうので注意が必要です。
明暗色別補正に補色を落とし込むときの相性
明暗色別補正に隠し味みたいに補色をいれることができれば、一色の被写体を引き立てたり、空気感を出すことができます。
雰囲気を作る作業なので、もろに作り手の個性と好みが出てくると思います。
写真の被写体に関係する補色をいれて安定感を出したり、わざとその場になさそうな補色をいれて緊張感や切迫感をだしたりなど。さっきのビルの通路の写真が実際にはなさそうな青をシャドウに足していますよね。
写真の中に補色の関係がないとき、ハイライトかシャドウどちらか片方に補色を入れるだけの処理をすることもあります。
まずはどのような写真にするかイメージを決めておくことで、レタッチ迷子にならずにすみます。
被写体のもみじの赤色の補色である緑をハイライトのほんの少しだけ入れて、補色の関係にしています。
こぎーのまとめ
美しく見えるように「補色がないのなら、補色を作ってしまえ」という面白いことすらできる明暗別補正。
上手に使いこなせば、湿度や気温、光の入り方など空気感をコントロールすることができます。
一枚の写真で様々な色の組み合わせを試してみる。それをたくさんの写真で行えば雰囲気を作る練習をすることができます。