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使いこなせる?心理的に解説!基礎で究極の型「日の丸構図」を撮影する9個のコツ

こんにちは! こぎー(InstagramTwitter)です。

日本の国旗のように、写真の中央に被写体を配置するのが「日の丸構図」です。

こぎー
日の丸構図って、何も考えず真ん中に配置したド素人の構図だよなぁって思っていませんか?

こぎー
そして意外と使い方がわからなくて、日の丸構図で撮影すると「何が撮りたいか分からない写真」になってしまうことってありませんか?

そんな悩みを解決したいと思います。

日の丸構図は基礎の構図でありながら使いこなせれば、一目でインパクトがあり視線誘導で奥行きを最大限に表現できる非常に心強い構図です。

日の丸構図について理解が深まれば、他の構図の写真についても完成度がグッと増します。

この記事では日の丸構図の特徴とメリット、デメリットと失敗例、そして日の丸構図を活かすコツについて解説します。

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この記事は初心者向けですが中級者以上にも楽しんでもらえるよう、日の丸構図の基礎的な内容だけでなく、最後の項目では日の丸構図の原理と心理学を論理的にまとめています

日の丸構図の特徴【メリット・デメリット】

写真の日の丸構図の解説
ただ撮りたいものを真ん中に持ってくるだけのため、誰もが無意識に撮影がすることが出来る構図でもあります。

全ての構図の基礎みたいなもので、そのため何も考えず雑に撮ればそれなりの写真になり、しっかりと理解をしていれば基礎を守った綺麗な写真を撮ることが出来ます。

他の構図と比べると、一番に視点が集まり引き寄せやすい場所に被写体があり、安定した写真を撮りやすいのが特徴です。

野鳥などの生き物や電車など動きものの撮影で咄嗟に撮影がしやすく、シャッターチャンスを逃さないための対策としても優秀な構図です(あとからトリミングで構図変更も行いやすいため)。

こぎー
日の丸構図って、考えて撮るとむっちゃ楽しいよ!
「日の丸構図はダサい」と言う写真の先輩や先生がいたら、その人は信用しちゃダメ!
日の丸構図のメリット・デメリット

メリット デメリット
写真の見え方

被写体が明確

被写体が分かりやすく、何が重要なのかを一瞬で伝えることが出来きます。

インスタグラムなどSNSで使用する時に効果バツグンで一瞬しかみられない写真でも内容を伝えるのに向いています。

単純な写真になりやすい

被写体が中央になるため、考えて複数の要素と絡ませないとただ撮っただけの写真になります。

中央に集まった視線にメッセージ性がないと、単調な雰囲気になってしまいます。

使いかた次第では。。

写真にインパクトがでる

中央にしっかり視線が集まる被写体やメッセージ性のある被写体、対称性がある写真だとインパクトがある写真を作ることができます。

何を伝えたいか分からなくなる

被写体として弱いものや、背景が乱雑していると写真のメッセージ性が薄く、ただ写しただけの写真にみえるようになります。

勿忘草(ワスレナグサ)とベニシジミ蝶

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日の丸構図の失敗例

日の丸構図の特徴を踏まえて、僕がカメラを買って全く勉強せずに撮っていた初心者のころの、いま一つパッとしない失敗写真で解説したいと思います。

こぎー
失敗写真だって、大切なフォもい出(思い出)さ。悪くないだろう!
時を戻そう。。

日の丸構図の写真の失敗例
ただ魚を撮影したくてシャッターを切ったようになってしまい、よく図鑑などで見るような写真になってしまっています。

先ほど出てきたウツボの写真だとウツボがこちら側に向ってきて「敵に向かって行ってる!」とか「ウツボが龍みたいに飛び上がって見える」など動きを表現できていると思います。

ですが、この失敗例だと魚がどんなことをしたくて泳いでいるのか、それとも止まっているのかすら分かりづらいです。

日の丸構図の写真の失敗例
たしか全体をうつして海鮮が豪華だったことを撮りたかったのですが、被写体全体にピントが合っておらず、正直、真ん中の貝は被写体としての華がない状態です。

そしてボカすにしても、周囲がボケきっておらず写真全体がゴチャゴチャしたイメージになってしまいました。
日の丸構図の写真の失敗例
和の雰囲気がある写真ですが、真ん中の木を写したいのか後の神社を移したいのか分からない写真になってしまっています。

観光先で目に付いたものをパッと撮影するとよくこんな感じの写真になってしまいます。

日の丸構図の写真の失敗例
中央の桜の木を撮りたいのですが左下の屋根や右下の家族に向って視線が散漫してしまい、インパクトが薄くなってしまいました。
日の丸構図の写真の失敗例
背景の乱雑さが原因の失敗になります。

背景の枝や葉がボケきっておらず、右に向って枝と葉が向っているように見えてしまい、桜に視線が集まりにくい失敗写真です。
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日の丸構図を活かすコツ

失敗写真のようにならないためにも、日の丸構図の撮影のコツとほかの構図とのチョイスを意図的に意識することで、日の丸構図を活かした写真が撮れるようになって行きます。

一見簡単そうな構図ですが、背景を対角線構図や三分割構図など複数の要素を含ませることで奥行きや動きを表現することもできます。

対称性・水平垂直にこだわる


写真は水平と垂直を意識して撮影するだけで、丁寧な写真になってくれます。

日の丸構図の場合は顕著で、特に水平垂直を意識して撮影すると被写体のメッセージ性やインパクトを強めることが出来ます

そして対称性がある写真だと視線が中央に向いやすく、安定した写真にすることができます

水平垂直を保ててないと中心から視線が逃れてしまったり、対称性が崩れて外側に違和感がある写真になってしまいます。

ボケをコントロールしてメッセージ性を作る


被写体が一番目立つように背景をボカかすことで、ピントの合っている真ん中の被写体が目立ちます。

背景がぼかした時にゴチャゴチャしてしまわないような場所を選んだり、明るいレンズ(F値が小さいボケるレンズ)を使用することで背景を最大限ボカすことで対策が出来ます。

とくにポートレート(人物撮影)の基礎で多用する考え方です。

そして背景が美しい時やストーリ性を写真に載せたいときは、ボカしきらずに背景がどの様になっているかが分かることで、伝わる写真を撮ることが出来ます。

視線や傾きで動きを付けることも出来る


水平垂直が大切とかいておきながら少し型を破ってます。

動きがありながらも、日の丸構図のインパクトさと安定感があるところを使うことが出来ます。

中央を始点にして視線が外側に向かい動きが出る写真も撮ることが出来ます。

遠近感を含めて奥行きを出す


ボケや写真の中の線を意識して前景と中景(被写体)、そして遠景と作って撮影することで、奥行きを写真につけることが出来きます。

奥行きがあると吸い込まれるような感覚の写真を撮ることができ、平ぺったいのっぺりした写真になることを防ぐことが出来ます。

日の丸構図では中央にインパクトがあるため、奥行きがないと平たさが強調されてしまいます。

被写体(中央)に向けて明るくなるよう写真を撮る

煌きナイトミュージアムの風景
人は暗いところよりも明るいところに目が行くようになっています。

そのため端から徐々に明るくなっていると、視線が端から中央に向うため、奥行きを感じることが出来ます。

他の構図にもいえることなのですが、とくに端から中央までの距離が長くなる日の丸構図では特に意識したい撮影のコツです。

小さな被写体でも活かすことが出来る


インパクトが強い日の丸構図では、しっかりと中央に視線が行くように構成すれば中央の被写体が小さくても存在感を出すことが出来ます。

むしろ被写体が小さいことで、消失点(視線が行き着く点)をつくりやすくて奥行きを表現できるスペースを最大限に増やすことが出来ます。
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論理と心理から紐解く日の丸構図【更に深堀】


構図とは簡単に言うと「要素の配置」のことなのですが、人が心地よく見えるバランスに公式化されたのが「日の丸構図」や「三分割構図」だったりの複数の○○構図と呼ばれるものです。

そのため日の丸構図を論理的だったり心理的に分解すると、人を惹きつける理由を知った上で使用することが出来ます。

ちなみに以下の項目は原理理論・心理学について『ナショジオ「プロの撮り方 構図の法則」』で、勉強することができます。

構図を原理から学ぶならこの一冊で十分!

日の丸構図はビジュアルウェイトがとりやすい


ビジュアルウェイトとは、写真の重心のことで「視覚的な重み」と言う概念です。

写真を見た時に傾いて引きずられそうな写真や、中心を点に回転してしまいそうな写真って見たことがありませんか?

そのような時にバランスが崩れて見えてビジュアルウェイトのバランスが取れていない状態になっていると言うことができます。

その点、日の丸構図は中央に被写体が集中しているため、よい写真ほど視線誘導により中央にウェイトが集まっていきます。

そのため対称性があり、水平垂直がしっかり意識されているほど写真が安定してみることができます。

先ほどの日の丸構図のコツも、いくつかは日の丸構図がビジュアルウェイトにおいて安定させやすいことが理由となっています。

中央にある被写体は現在(その瞬間)を強調しやすい

龍のように泳ぐウツボ
日の丸構図で、ポートレートなどでカメラ目線で正面を向いていたり、対称な形の被写体が映った写真は、その一瞬を写しているように感じやすいです。

地域文化によって異なりますが、僕ら日本人は左から右側へ向けて文字を普段読みます。

そのため視線や動きが右側へ向かっている時は未来へ向っていたり、スピード感があるように見ることが出来ます

左側へ向っている場合は、過去へ向っており、過去の事柄を解決するような立ち向かう力強さを感じることが出来ます

そして中心から視線を感じる場合は、動きが止まったような写真になり現在のストーリーを感じやすくなります。

円は完全や永遠性(循環)、神秘さの象徴


よく円形のイメージとして完全な形、循環する形のため永遠の象徴、宇宙の法則がウンヌンで神秘の象徴などと言われることがあります。

また角がないため優しさや柔らかさ、温かみ、安全性や調和を感じやすくい形状です。

そこで比較的、円形に被写体が配置されやすい日の丸構図は円形が与えるイメージの写真を撮りやすい構図になります。

温かみのある笑顔のポートレートや、上の写真の様な神秘的な彼岸花など、構図に使われているイメージを覚えておくとより理解して撮影をすることが出来ます。
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こぎーのまとめ

誰でも簡単に撮ることが出来るけど、インパクトがあり安定した写真を撮ることが出来るのが日の丸構図です。

ただし適当に撮ると、単調だったり、メッセージ性の少ない写真になってしまいます。

そこで先ほど紹介した撮影の6個のコツ、、

  • 対称性・水平垂直にこだわる
  • ボケをコントロールしてメッセージ性を作る
  • 視線や傾きで動きを付けることも出来る
  • 遠近感を含めて奥行きを出す
  • 被写体(中央)に向けて明るくなるよう写真を撮る
  • 小さな被写体でも活かすことが出来る

それと3個の原理・心理学、、

  • 日の丸構図はビジュアルウェイトがとりやすい
  • 中央にある被写体は現在(その瞬間)を強調しやすい
  • 円は完全や永遠性(循環)、神秘さの象徴

上記を活かすことで、日の丸構図に深みを持たすことが出来ます。

使いこなすことが出来れば表現が格段に広がる非常に役に立つ構図のため、積極的に狙ってみるのはいかがでしょうか!

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